映画館で「もののけ姫」を観ることができる幸せよ。[感想]

もののけ姫画像 映画
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「一生に一度は、映画館でジブリを。」という大変素敵な企画のおかげで「もののけ姫」を映画館で観ることができました!!
人生で「もののけ姫」を観ることはもうできないとずっと思ってたので当時の人を嫉妬していたんですが、そんな私も「もののけ姫」を映画館で観ることができました!生まれてきてよかった!!!!!
大迫力の画面で、最高の音質で観られるこの幸せよ!

あまりにも感動したことと、久しぶりに「もののけ姫」を観たことで思ったことをぐちゃぐちゃに心が赴くままに書きました。

大人になって気がついたところ

サンの感情の動き

・サンの感情が大きく動いた時にキィンみたいな音が鳴る。その時に耳飾りも光る。
 ①初めてアシタカに川で出会った時
鈴木プロデューサーが「駿の映画は主人公とヒロインが一目見た時にお互いに好きになっちゃう」となんかの本で読んだことがあったからそこで好きなった可能性もあり?
このシーンで確実にアシタカは恋に落ちたなとは思いましたが。サンはまだかな?
 ②「生きろ、そなたは美しい」
この台詞で完全にサンは恋に落ちたな、っておもいました、まる。
この台詞を言われるまで険しい表情しかしてこなかったのに、この言われた後にえらくびっくりした表情が年頃の少女らしく、サンかわいいっっっってなりました。
モロにも「醜くかわいい私の娘」とか、森の獣たちには人間とバカにされてきたことから生まれて初めて「美しい」と言われたんではないかな。
③モロと木陰から猪たちの行動を探っている時にモロの子供からアシタカが来るって聞いた時
もう今生の別れだと思っていたからアシタカが来るって知ったから嬉しかったんだろうなあ。

大抵アシタカ関連の時に大きく感情が動くと見た。他にもあったけど忘れてしまいました。

エボシは何者に対し平等だということ


エボシはタタラ場の女たちがシンプルな服装をしている時に一人だけ小綺麗な服を着て、紅を指しています。一人だけ浮いています。その上山の獣を殺し尽くし、神をも殺そうとする彼女は一見ただの悪役にしか見えません。
しかしその一方で誰もが嫌厭する病気の人に進んで包帯を巻いてやったり、色街に売られた女性を保護し、タタラ場で働かせるなど人情に厚い面も見せている、なんとも簡単な言葉で語れない魅力的なキャラクターです。

そんなエボシで一番気になったシーンは、アシタカが「タタラ場を侍たちが攻めている、助けるために戻れ」とエボシに告げた際に「女たちには武器を授けている」と言い、助けに戻らなかったシーンです。
このシーンは最初女たちを見捨てたひどいやつぐらいに思っていたのですが、よくよく考えて見たら女たちを「信用していた」から助けに向かわなかったのかな、と思いました。
エボシは元から女たちのために軽い石火矢を作るよう指示していましたし、戦いに赴く時には女たちを集めて「タタラ場を頼む」と女たちを激励していました。
作中で「エボシさまは女たちを甘やかしすぎている」とある男が言いましたが、むしろ本当に女たちを甘やかしているのであれば女たちをか弱い、守ってあげなければならないものだとしてすぐに助けに戻っていたのではないかと。
エボシにとっては病気の人も一般的には力のない女性も等しく戦力であり、下に見ないんだなって思いました。

最後のシーンで船に倒れて運ばれたエボシを見て、女たちはすぐに助けにこなかったことに文句を言うのではなく、「エボシさまは無事か!?」と心配していたところにその答えはあるのではないかと。
そんなことを考えたらエボシかっけえ!!てなりました。かっけえ!

・もののけ姫の「生きろ」のキャッチコピーのおもみ

「もののけ姫」は何回も観たので大まかなストーリーは頭に入っています。今回大人になって何回も観てきたシーンを一番今までと違った視点で見られたのは最後のタタラ場がデイダラボッチもどきに壊されるシーン。
小さい頃はただ生活基点をぶっ壊されて大変だなーと対岸の火事ぐらいの出来事で見ていたのですが、3.11の大地震を経験した後に改めてそのシーンを見ると自然に翻弄され、命を落としてく人々が人ごとのように見えず、ただただ辛く感じました。初めて災害に遭う人を自分のこととして受け止めて見ることができたと思います。

自然に襲われたら人はあっさり死ぬし、襲われた後の生き残った人間は身を寄せ合って耐えることしかできない。風に煽られた波がタタラ場の人たちに押し寄せているのを見てそんなことを思いました。

だからこそ「もののけ姫」のキャッチコピーは「生きろ。」だし、作中でも甲六が「もうだめだ」と嘆くのに対し、「生きてりゃなんとかなる!」とトキが返すわけです。

だらっとした感想

・いつ見てもアシタカかっけえええええ!
こんなに漢気があって落ち着きがあって品がある主人公なかなか見ないぞ?
村で次期指導者になる者と思われていただけあってカリスマはあるし、物事に動じないし、誰に対しても丁寧だし、強いしかっこいいし(一番重要)こんなにできた主人公いる??
こんなにハイスペックなのに嫌味なところが何一つないというアシタカの凄さよ。
内心でいろいろ恨みや怒りなどあっても簡単に口に出したりせず、いざというところでばん!と堂々と話すところがかっこいいんだよなぁ。
ほんで今回気が付いたんだけどアシタカのキャラデザインがまたいいなって思いまして。
何がいいかっていうと不自然な脚の長さではない!!一般的な日本人の足の長さをしているというところです!!
要は日本人離れした体系ではなく、普通の体型なのがさらにいいんだなってことですよ!伝われ!!!!

・子供が一切出てこない謎
甲六の奥さんとの間に子供がいてもおかしくないのに、タタラ場では一切子供が出てこない。
最後のシーンで暴風が吹いたり、シシガミに生命を吸い取られるシーンで子供が死ぬのはビジュアルがよろしくないからあえて描かなかったのかもしれない。

・自然な演技
よく宮崎駿監督は声優が不自然な演技をするから起用しない、といった話を聞きます。
私もそれは感じていて、ヒロインが笑うときの息遣いだったりが気になったりします。
いわゆる息芝居?

息芝居・・・驚いて息を飲んだり、安心して息を吐くといった、息によるアドリブ演技。

世界一わかりやすい最強声優トレーニングより引用


ふっつー笑うときそんな鼻にぬけたようなフッみたいな音出した笑い方しないだろ!とか思っていつもアニメを見るんですが、ジブリには一切ない。
もしサンとかエボシがそんな笑い方したらこの作品のことを嫌いになってた。
タタラ場の女の笑う時は大口開けてガハガハ笑うし、怒るところは真剣に怒るし、気取った演技がないので見ていてすごくスッキリします。

・洞窟で寝ているサンを自愛に満ちた目で見るアシタカ。これはもう…ね。
大人な関係になっちまったなっていう。

・タタラ場を襲撃するときのサンの屋根を駆け抜けるときの音、速さ。
サンが軽い音を立てながら屋根を走っていくのと、アシタカが屋根を破壊しながら重い音を立てて走っていくその対比がすごい。
アシタカも一番最初の物見櫓をするする登っていくシーンで人一倍身軽なのはわかるけど、それに輪をかけてサンが身軽ですばしっこいのがよくわかるシーン。
まさに人間離れした身体能力がこれでもかと伝わります。

・モロってアシタカに対してツンデレしてない?
よくモロといえば「お前にサンが救えるか!」とかめっちゃ突き放したセリフが有名ですけど、モロはちゃんとアシタカのこと評価してたんだなって。
それがわかるのがお前にできることはないってアシタカを突き放した次の日猪の動向を探っているシーン。
サンが「私がオッコトヌシさまの目になりにいきます」とおそらく今生の別れを告げた時に、「あの小僧と生きることもできる」と別の人生の選択肢をサンに伝えたとき。
え???これって大事な娘をアシタカに託してもいいと思ってるってことじゃん???って映画館で気がついた時に思わず声出したくなりました。
モロあんなにアシタカのこと突き放してたのに…。とか前のシーンのギャップを思った時に今までモロに抱いたことのない新しい感情が芽生えました。

・アシタカのことを見るたんびに顔を赤らめる女性は同一人物なのか?
①初めてアシタカがタタラ場に来た時
②ご飯を食べているアシタカを大屋根に誘った時
③大屋根に見学に来た時に隣にアシタカが来た時
④侍が襲ってくる時にアシタカが現れた時
もののけ姫でこれぐらいアシタカに出会って顔を赤らめていた女がいたけれどこれは全部同一人物なのだろうか?

・シシガミ=神=自然にとって命の重さは等しい。
だから猪たちが自分を慕っていようとあっさりその命を奪うし、敵であるはずのアシタカに命を与えたりする。人間が理解できる範疇で行動をしていないというのがよく表されているなあと。
猪たちが怒るのもよくわかるけど、自然相手に怒っても仕方がないというか。
この理不尽対して怒るのがなんだか人間のように見えました。

・猪の戦化粧が一頭一頭違い、こだわりが見えた。
大量の猪が突進して行く時じっと見てたんですが、まじで一頭一頭模様が違います。
これは制作スタッフのこだわりなんでしょうか。
映画だと大スクリーンで見られるからその違いが見えやすいですよ!

まとめ

繰り返し言いますが、大スクリーン!大音量!で見られるのは今だけです!!
こんなに素晴らしい機会は今後もうないかもしれません!!
おまけになんと料金は一律1100円!!!!(一般の料金)
何時の上映時間に観ようと1100円!!!これを今観ずしていつ観るのか!!??
ちなみに高校生以下は1000円です。
上映期間は各映画館によって違うらしいので、詳しい情報はお近くの映画館のホームページでお調べください。

DVDで見ればいいやとか言っている人はまず映画館で「もののけ姫」を見て欲しいです!
人生変わるから!!!以上!

余談。

映画『もののけ姫』をたたら製鉄から読み解く - Ⅲ 物語の世界に見るたたら製鉄 - 鉄の道文化圏

タタラ場で行っていたタタラ製鉄の歴史的視点から「もののけ姫」を読み解くサイト。
どういった状況でタタラ場の人が働いていたのかを理解するのに大変参考になります。

http://ジブリの都市伝説.com/hansen-92

タタラ場での病人についての病についての考察が載っていました。
この他にも様々なジブリの都市伝説を真剣に考証していたので、ジブリ好き&都市伝説好きの方には面白い記事がたくさんあります。

https://cinema.ne.jp/recommend/mononoke2018102617/5/

だらっとしたかんそうで述べた子供がいない理由や、生きろ、というメッセージについて触れられていたので。

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