青燐編に次いで黄燎編もしんどいです…。しんどい…。
FE無双風花雪月無双~黄燎編~のベレス/ベレトを仲間にしたルートのプレイ感想になっております。
ネタバレしておりますので未プレイの方はご注意してください。
青燐編のプレイ感想はこちらですのでよければ合わせてどうぞ。
ストーリーの総評について
クロードやりやがったな!!!!というのが第一の感想です。
盟主じゃなくて王になったのもびっくりしましたし、
王国に攻めたもののなんの成果も得られないまま退却したのもびっくりしましたし、
レアを討ったのにもびっくりしました。
全体的なストーリーの流れとして完全に王国側がとばっちりを受けたようにしか見えないし、
ランドルフを見殺しにして勝ちを取りに行ったことから、黄燎編は賛否両論が分かれる結果になりそうだなと思いました。
FE無双風花のクロードについてはニンテンドードリーム8月号で
(クロードについて)
ニンテンドードリーム8月号 FE無双風花雪月キーマンインタビューより
「謀略の寵児」と呼ばれてはいたものの原作では善人寄りの顔が出る場面が多かったので状況によっては厳しい謀略も巡らすような、描き切れなかった一面を本作では見せようねと決めたり。
と述べてあったようにあくどい姿がでるようにわざと演出したのだとは思います。
まあ確かに風花雪月本編では「猜疑心が強い男」というわりには先生もクラスのみんなも信頼していましたし、正直キャラ設定負けしていると思うぐらいの人の良さではありました。
私も最初に見た「猜疑心が強い男」という言葉に警戒し、「クロードは絶対裏切る」「生徒など所詮俺の駒よ」とか言う男だとかたくなに信じてプレイしていたけど最後まで信頼してもらってあれ????って拍子抜けしました笑
そういった意味ではようやくクロードの本来の「野望を叶えるためにはどんな手でも使う」という性質がでてきて、やっとクロード本来の味がでてキャラに深みが出て良かったのではないかと思いました。
まあそれでも王国に無駄に侵攻していったのは絶対に許さないけどね。
宗教と戦争について
黄燎編は青燐編よりも特に戦争と宗教が密接に絡み合っている演出が多くされていて個人的にはとても面白かったです。
今話題の「政教分離」が大事にされている意味がよくわかる作りになっています。
また今まで結構おぼろげ気味だったセイロス教という「宗教」の良い面と悪い面をこれでもかと描ききり、フォドラ全土においてのセイロス教の影響力をわかりやすく説明してくれたと思います。
FE無双風花雪月はモブとの会話で社会情勢を伝えてくれるのが本当に上手なんですよね。
セイロス教は敵であるということには納得しつつも、治安の維持としての役割にはとても感謝している、といったことを話していたり。
モブとの会話とか本編での会話をまとめてみると、
良い面としては
・貧しい者たちや困っている人たちに対し無償で助けてくれる
・治安の維持に努めてくれる
・教育を施してくれる
悪い面としては
・レアの判断で善し悪しが定められる
というところが強過ぎるというところでしょうか。
実際セイロス教(レア)はフォドラ全土の価値観を決めて共通の認識にできるという権力もあるため、新しい価値観を創るというクロードには本当の邪魔者だったのでしょう。
よって黄燎編のラスボスにレアを持ってくるのはそこまでおかしい話ではないのですが、
セイロス教を滅ぼした後の具体的な代替案もなしにレア絶対殺すマンになった点がやっぱり違和感がありましたね…。
最終的に青燐編同様ストーリーは最後ぶん投げエンドになったので結局フォドラの宗教問題がどうなったのかはわかりません。
しかし、宗教というよりどころがなくなった人々は戦がまだ続くフォドラでますます疲弊していくのだけは間違いないと思います。
それでええんだなクロード。
自分の真の理解者を得ることができなかったクロード
こんなはずじゃなかったよクロード3連発。
先生という理解者がいないクロードの苦労話でしたね…!!!
スタートからして不穏過ぎる黄燎編。
初っぱなからクラスの先生はどこかあやしい、
頼れる仲間(同盟領の諸侯)はみんな利己的、
パルミラからくる腹違いの兄貴は敵意満々でもうこれ積みですわ、積み!!!
とおっぽり出したくなるぐらいの「周りは敵だらけ」という状況でした。
先生がどれほどクロードにとって居なくてはならない存在であったのかというのかを思い知らされた気分です。
正直クロードは風花雪月でも先生がいなくなっても結構うまくいく感じはしてた気がしてたんですけどね…。
特に風花雪月本編では、野望に満ち満ちて風のように自由に生きていたクロードが、盟主(後に王)になって立場にがんじがらめになって動けなくなっていく姿は見たくなかったですねぇ…。
クロードの非情な考え方もできるが、冷徹になりきれない甘ちゃんのところが複雑に表現されていて居る点は本当に素晴らしい演出でした。
黄燎編のクロード、仲間に弱みを吐露したり、迷っていたりと人間くさい面が出てきて素晴らしいです。
まあエーデルガルトもディミトリも風花雪月本編で血反吐を吐きながら先生と一緒に頑張ってたのにクロードだけは順風満帆だったのがおかしかったともいえるかな?
途中でもう野望を諦めたのではないかと思いましたが、最後まで野望を諦めずに居てくれてよかったなぁと少し安心した最後でした。
ランドルフを見殺しにした件について
クロードがランドルフを見殺しにした件についてですが、私は仕方がなかったのではないかと思います。
そもそもクロードのまわりは
・(戦術的な意味でもクロード個人としても)理解者がいない
・戦力がない
・本心をいっても信用してもらえない(信頼がない)
といった具合のないないづくしでした。
シェズに今後の方針や戦術について聞いても「俺専門外っす」で断られるし、
頼れる武勇を持つ将はホルストさんぐらいだし、
(なおヒルダが仮にクロードと敵対した場合敵対する模様)
本心を打ち明けても誰にも(シェズ、ヒルダ他学級の生徒、エーデルガルト)信じてもらえないしで、
とにかくクロードかわいそう。って思ってプレイしていました。
まあ半分ぐらいはクロードの自業自得なんですけども笑
そんな状況でとにかく大変な境遇のクロードでしたが、その中でも極めつけにきついのが「結果を出し続けることでしかまわりに認めてもらえない」ということ。
クロードはディミトリとは違い失敗しても許してくれる幼なじみがおらず、むしろ失敗した時点で「はい盟主(王)失格ね。交代!」といった具合に引きずり下ろされそうなのが一番プレッシャーを感じて大変だったのではないでしょうか。
もともとクロードが秘密主義で周りに作戦を明かしてから行動しないのが最大の原因だとは思うのですが、周りの諸侯がいつ帝国につくかもしれないという状況ではそれも難しかったというか。
マブダチのローレンツ、ヒルダ、マリアンヌ、リシテアも結局は自分の領地が第一なので、状況次第では同盟を裏切ってもおかしくない立ち位置だと個人的には感じました。特にリシテア。
そんな状況なのでランドルフを見殺しにして勝ちを取りに行くというのは、合理的に考えるクロードにとっては仕方ない手段だったと思います。
シェズ、怒る
シェズ、おかんのごとくクロードを怒る。
○○君にあんな口の利き方しちゃだめでしょ!!!!!!感。
ローレンツが同盟のことについて叱り、
ジュディットは母親的目線でクロードを叱り、
シェズは仲間の一人としてクロードという人間を叱る。
うむ、良いバランスですね。
もともとさっぱりしたシェズとしがらみが少ないせいかあっさりしている金鹿組は相性が良いのかもしれません。
前にプレイした青獅子学級は生徒同士がっちり仲が良すぎてちょっと疎外感を感じたものでしてね…。
黄燎編では青燐編よりかはシェズは級長に影響を与えていましたね。
シェズの意見で方針を変えたり、金鹿学級の意見をまとめたり。
クロードに「野望」のことまで打ち明けられたり、結構好感度が高い関係性だったと思います。
まあ私個人としては2年間放置されたり、信頼しているという割にいつまでたっても支援Aがロックされないクロードに「この野郎」って気持ちになりましたけどね笑
黄燎編においてのベレス/ベレト先生
仲間に合流するときの演出(ベレトがギャグを黙殺する演出)が少し変わっていて、先生…!!ってなりました。
毎日毎日アロイスとジェラルトのくっだらねー親父ギャグに振り回されているんだなぁと思うと先生が不憫かわいそうでとても面白かったです笑
またレオニー、ジェラルト、ベレトの外伝があったことが嬉しかったです。
まあレオニーがずーっとしゃべりっぱなしでその三分の一でもいいからベレトしゃべれよぉ!!と思いましたがアイスナー親子が揃った場面を見られるだけでもう…私は…。
外伝が終わった後のエピローグも先生の天然ぶりが爆発していて大変よき。
傭兵の呼び笛はベレトに渡しました。
初めて仲間になった拠点の時の会話にもお手紙にも「灰色の悪魔と敵味方から畏怖される」ことについて触れているので、ベレス/ベレト本当は畏怖されることを気にしてるんだなぁと本割り下気持ちになりました。
改めて風花雪月本編で生徒たちと気兼ねなく関わっていけたことはベレス/ベレトにとっては幸せことだったんでしょうね…。
余談。宗教関係でおもしろい本の紹介。
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現代に至るまで宗教がどのように政治に関わってきたのかがよくわかる世界史(宗教編)の本です。
ゾロアスター教、ユダヤ教、キリスト教、マニ教、イスラーム、ヒンドゥー教、ジャイナ教、仏教、シク教、儒教、道教、神道について章ごとに解説されています。
私は世界史をまったく勉強してこなかったので世界史のことがさっぱりわからず、何度も世界史の勉強を独学でやろうとして挫折してきたのですが、この「世界史の教科書~宗教編~」は最後まで読むことができました。
この本は年号がでてこないためなんとなくで歴史の流れを理解することができます。
内容を覚えようとせずともただ読んでいるだけでなんとなく宗教の歴史を理解することができます。
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タイトルからしてうさんくさいですが、内容は教義の作成の仕方や、教団の運営の仕方について等意外に実践的な内容になっています。
文章がそれこそあやしい宗教勧誘の文章みたいに書かれている(誰が読んでもわかりやすいように書かれている)ので、そのことがまた「らしさ」を出していて読んでいてとても面白かったです。
レアのように自分の価値観を多くの他者に広めたいときにおすすめの本となっております。
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