友情・努力・勝利!Amazon評価4.8の恋愛ゲーム ジャックジャンヌ【ネタバレなし評価】

ゲームのレビュー
この記事は約13分で読めます。

なんか面白いゲームはないかなぁーとAmazonを漁っていた時に偶然見つけたのがこちらのゲーム「ジャックジャンヌ」

キャラクターデザインが「東京喰種」の石田スイ先生?好き!!
男の人もレビューしてる!男の人もプレイできる恋愛ゲーム??なにそれおもしろそう!!
女の子が正体を隠しながら男子学校で生活?大好物です!!!

という怒涛の情報に興味を持ち、買ってプレイしましたが、ジャックジャンヌ、本当に面白すぎる!!
こちらの記事ではジャックジャンヌをネタバレなしで紹介していきたいと思います。

なお、これ以降の文章で敬称は略させていただきます。

ゲームの概要

【ゲーム会社】㈱ブロッコリー
【ジャンル】少年歌劇シミュレーションゲーム
【対応ハード】Switch・Switch Light
【発売日】2021年3月18日
【価格】〈通常版〉8,580円
    〈限定ユニヴェールコレクション〉13,530円

ストーリー

男性だけで構成された劇団、玉阪座。
男性が女性も演じる玉阪座は、役者を育てつつ公演を行うユニヴェール歌劇学校も有しており、そのどちらが行う公演も、圧倒的に煌びやかな世界が観る人の視線を1秒たりとも逃さない。

ユニヴェール歌劇学校では狭き門を突破して入学した才能ある生徒たちが4つのクラスに分かれて歌劇を学び、ユニヴェール内で最優のクラスに分かれて歌劇を学び、ユニヴェール内で最優のクラスという称号を勝ち取るため、競い合っていた。

舞台の道を諦めていた主人公「立花希佐」は、とある出来事がきっかけで2つの約束を条件にユニヴェール歌劇学校の生徒になることを特別に許可される。

その条件とは、1年の最後にある最終公演で主役になること。
そして、女性であることを隠し通すこと……

自分の夢を叶えるため、所属するクラスのため、
「歯車」となって仲間たちと絆を深めていく主人公。
仲間たちと過ごした先に主人公を待ち受ける未来とは……?

公式ホームページ ストーリーより引用

簡単にまとめると

・主人公は男版宝塚のようなユニヴェール歌劇学校で
①一年の最後にある最終公演で主役になること
②周りの男子学生たちに主人公が女性であることを隠し通すこと
の2つを条件に、自分の夢を叶えるために入学をする。

といった内容になっています。

ジャックジャンヌのここがすごい!

「東京喰種」作者の石田スイがキャラデザ・イラスト・シナリオ監修!
(シナリオに関しては十和田シンと共同)
という時点でもうすでに豪華なのですが、石田スイだけのマンパワーで終わらないところがジャックジャンヌのおそろしいところ。
ジャックジャンヌの何がすごいのかを説明していきたいと思います。

友情・努力・勝利がテーマのアツいシナリオ

皆で帰る帰り道
夜遅くまで稽古の練習をし、みんなで気晴らしのお買い物。

ジャックジャンヌは「青春」と「恋愛」が同時に楽しめるゲームです。
ゲームを開発したプロデューサーが「演劇の中に恋愛をいれた」というぐらい、演劇に対して特に力が入っています。もちろん恋愛にも力は入っていますが。

ユニヴェール歌劇学校は演劇を目指すものなら誰もが憧れる伝統のある歌劇学校で、男性しか入学することができません。
そのため男性役を「ジャック」、女性役を「ジャンヌ」と呼びます。
そのなかでも主役や主役を演じる人を「ジャックエース」、「アルジャンヌ」と称します。

ユニヴェール歌劇学校では年に5回公演を行なっています。
誰もがこの公演で名前がある役を掴み取るため、また「ジャックエース」と「アルジャンヌ」を目指して必死に稽古をしています。
たとえ先輩であろうとも同期であろうともみんな等しく役を奪い合うライバルです。

同期が役を貰えているのに自分は役をもらえない劣等感、どうしても埋められない先輩との演技力の差、ふがいない自分への嫌悪感…。
何度も立ちふさがってくる壁を乗り越えるために時に反発しあいながら、時にはげましあいながら、主人公たちは友情を深め、講演に向かって進んでいきます。
そう、ジャックジャンヌは友情・努力・勝利のゲームなのです。
未だかつてこんなにアツい恋愛ゲームがあったでしょうか?いや、私は知りません。

私はジャックジャンヌをプレイしている最中もう一回主人公たちのようになにかに対して本気で、一生懸命に生きたくなりました…。あゝ失われた青春よ…。

画力。圧倒的、画力。

石田スイの美しさ
他にもたくさんの美麗なイラストはあるんですが、私が一番気に入っているイラストがこれです。もう、素敵。大好き。

約160枚に渡るイベントイラストもすべて石田スイによる書き下ろし。
やっぱり漫画家の描く画は、もう、違うんですよ。
なにがって違うかってもう画による説得力が違います。

ちょっとあの人といい感じな雰囲気というときは透明感があふれるような繊細なタッチ、
緊迫感が溢れる雰囲気のときは重々しいタッチだったりと、作品のシーンの雰囲気に合わせたタッチの画をかけるのがすごいんです!!
この様々な雰囲気に合わせた画の書き方の引き出しの多さはさすが石田スイ。
静止画なのに動きがある画なのです。

冒頭に述べたように160枚のイラストが描き下ろしなので、他の乙女ゲーだったらイラストがないような日常のさりげないシーンであっても石田スイのイラストが差し込まれています。
石田スイのファンは、絶対にプレイしたほうがいい。

公演パートの演出のすごさ

ジャックジャンヌのミニゲームはダンスリズムアクションと歌唱リズムアクションの二つがあります。
プレイヤーは年に5回行われる公演日にダンスリズムアクションと歌唱リズムアクションのミニゲームをプレイし、高得点を獲得する必要があります。

〈ダンスリズムアクション〉
ダンスリズムアクションではキャラクターが演じる役の衣装を着て踊ってくれます。

踊りの振付師は乃木坂46の振付師Seishiroが監修したそうです。
つまり、本物の振付師が監修したダンスをキャラクター達が踊ります。

ゲームシステム
 ミニゲームは音楽に合わせて対応したボタンを押すというもの。 画像の難易度は一番簡単な「NORMAL」

この後ろで踊っているキャラクター達もちゃんと毎回演じる公演ごとに衣装も変わります。
公演の雰囲気ごとに代わる衣装、演出…。
初見でプレイしているとき「次の公演はどうなるんだろう?」と楽しみで仕方がありませんでした。
1回クリアするとギャラリーで踊っている映像だけを見ることができるので安心してミニゲームに専念してください。

〈歌唱リズムアクション〉
こちらの歌唱リズムアクションは開発者が「音楽ゲームとして遊んでも遜色がないよう力を入れて作った」とインタビューにいうぐらいの力の入れよう。

ミニゲーム 歌
プロモーションビデオを見てるかのような完成度の高さ。

操作方法は光っている白い線をたどるよう2つのボタンを押して左右に動かすというシンプルなミニゲーム。
こちらのゲームはそこまで操作が忙しくないのでたっぷり背景の映像を眺めることができます。

難易度は「NORMAL」「HALD」「EXPART」から選べます。
音ゲーに慣れていない人でも難易度を「NORMAL」にすれば簡単になるので安心してプレイすることができます。

ゲームシステム

ジャックジャンヌはキャラクターとの親密度のレベルとステータスのレベルが一定値にならないと、イベントが発生しません。

ステータスを上げるには

ユニヴェール歌劇学校では年に5回公演があります。
公演はすべて生徒が脚本・演出・配役など演劇に関するすべての決定を自分たちのクラスで行い、他のクラスと競い合います。主人公はこの5回目の最終公演で主役になることが目標になっています。

主人公は定期的に行われる公演で名前のある役につけるように日々技術をみがく必要があります。

トレーニング内容

画像にもある通り、ステータスを上げるためには、「ランニング」・「座学」・「歌唱」・「舞踏」・「役作り」・「エチュード」の5種類があります。
この5種類のトレーニングを行うことによって主人公のステータス(「精神」・「読解」・「歌唱」・「舞踏」・「魅力」・「表現」)のレベルが上がります。
このステータスは攻略するキャラクターによって求められるステータスが違います。
どのキャラクターを攻略したいかを先に決め、あとはひたすらそのキャラクターに必要なステータスを鍛え上げましょう。

私は初めてプレイしたとき全部のステータスをまんべんなく上げなければならないのかと思いバランスよく上げていましたが、攻略キャラとベストエンドを迎えるためには求められたステータスをMAXまで上げなくてならず、一回個別ルートに入った後最初からやり直しました。
ステータスは最初こそ上がりやすいものの、後半になるとちっとも上がらなくなるのでレベルがMAXになるまで攻略したいキャラクターのステータスだけを上げ続けましょう。

親密度を上げるには

親密度はときおり出てくる選択肢のベストアンサーを答えること、日常パートで会話をすることの二つの方法で上がります。

好感度上昇
選んだ選択肢によっては複数のキャラクターの親密度が上がることも。
日常パート

月曜~金曜は演技のためのレッスン、そして土日祝日は休息の日。
主人公は休日になると学校や町に出かけ、キャラクターに会いに行くことができます。

ダ・ヴィンチの開発インタビューによるとジャックジャンヌのシナリオ量は小説20冊以上にもなるそうです。
インタビューを読んだときはどこにそんなにシナリオ量がつめこまれているのだろう?と疑問に思っていましたが、ゲームをプレイしてみてよくわかりました。
ジャックジャンヌは日常パートに大変力を入れております。

攻略キャラクターとの会話はもちろん、サブキャラクターとの会話もすることができ、
この公演のときこのキャラクターはこんなことをしていたんだ!とか、
この日のこの時このキャラクターは○○のことちゃんと心配していたんだな…というキャラクターの心情の動きがよく分かるようになっています。

ジャックジャンヌは大きなイベントがあってキャラクターを「好き!」となるのではなく、日々一緒に過ごしているうちにキャラクターを好きになるゲームです。

キャラクター紹介

織巻寿々  CV内田雄馬

織巻寿々

パッと人目を引く明るさで、男役であるジャックを演じている主人公の同期。
伝説のジャックエース、立花継希に憧れ、ユニヴェール歌劇学校に入学した。
クラスではムードメーカー的存在で、誰に対しても物怖じすることなく話しかけることができる。
不器用な一面もあるが、立花継希のようなジャックエースになるため、日々奮闘している。

公式ホームページ キャラクター説明より引用

世長創司郎 CV佐藤 元

世長

男役であるジャック志望で入学したが、女役のジャンヌとして名前が呼ばれた主人公の同期。
主人公とは幼馴染みで、小さいころ、主人公の兄である立花継希も交え一緒に演劇ごっこで遊んでいた。
主人公がユニヴェールに入学した経緯も、女性であることも知っている。
舞台に対する想いは強いが、上手く表現できず、主人公の影に隠れて思い悩むことも多い。

公式ホームページ キャラクター説明より引用

高科更文 CV近藤孝行

更科

持ち前の華やかさと舞踏力で、女役であるジャンヌの中でも主役格であるアルジャンヌを任されている、クォーツの顔的存在。
堅苦しいことは嫌いで、いつもひょうひょうとしているが、勘は鋭く、人のことをよく見ている。
1年の時、ユニヴェールの伝説的存在、立花継希と組み、舞台の上で輝いていた。

公式ホームページ キャラクター説明より引用

陸実 介 CV笠間 淳

睦実

男役であるジャックの中でも主役格であるジャックエースを任され、舞台の華である高科更文を支える器として、彼とコンビを組んでいる。
寡黙で1人の時間を好むが、クォーツには常に気を配り、困っている生徒がいれば手を貸す優しさも。
ジャックエースとして自分になにができるのか常に考えているようだ。

公式ホームページ キャラクター説明より引用

根地 黒門 CV岸夫だいすけ

根地

クォーツの組長。男役のジャックと女役のジャンヌ、両役をこなすだけではなく、クォーツの舞台脚本執筆から演出まで、多岐に渡って手がける才能人。
エキセントリックな性格で、最高の舞台を作るためにクォーツの生徒を巻き込み、振り回すことも多い。
自分の才能を惜しげもなくつぎ込む姿は、どこか生き急いでいるように見えることもある。

公式ホームページ キャラクター説明より引用

他にも個性的な先生や、他クラスの生徒たちが多数登場してきます。

気になるところ

周回に手間と時間がかかる

こんなにすてきなゲーム、ジャックジャンヌ最大の弱点。
それは周回をするのがかなりめんどくさいというところです。

乙女ゲームをやったことがある人は身に染みて分かっていると思うのですが、乙女ゲームはいかに周回が楽にできるかが非常に重要なポイントになっております。

しかし、残念ながらジャックジャンヌはその一番大事な周回のやりやすさという点においては残念な結果になったと言わざるを得ません。

選択肢スキップができない
ジャックジャンヌは主に選択肢で攻略しているキャラクターの好感度を上げるのではなく、日常パートでキャラクターとたくさん会話をすることで好感度を少しずつ上げていくシステムなので、選択肢スキップというシステム自体がありません。

〇月〇日にキャラクターがなにをしているのかを知ることができるのは素晴らしいことなのですが、残念ながら周回をするときには手間でしかありません。


公演で行うミニゲームは周回のたびにプレイしなければならない
作中で使用される曲は約15曲。
曲によって短くて2分30分ほど、長くて4分ほどかかります。
ここでは大まかに計算して3分30秒ほどに統一します。
一つのルートのミニゲームにかかる時間は

1曲分のミニゲームにかかる時間(約3分30秒)×15曲=22分30秒

さらに攻略できるキャラクターの人数+共通ルートを掛けてみると、

22分30秒×6ルート=2時間15分

というようにミニゲームだけで約2時間15分はプレイしなければならなくなります。
いくら素晴らしい曲、演出といえど、さすがに周回のたびにミニゲームに時間を取られるのは少し…。
できることなら1回クリアしたミニゲームはスキップができるようにして欲しかったです。

以上の二点を含めると、
ジャックジャンヌは周回をするのが大変手間がかかるので自分が好きなキャラクター、気になったキャラクターを優先的に攻略することを強く強くオススメします。

サイドストーリー、アフターストーリーがない

ジャックジャンヌは乙女ゲームによくあるサイドストーリーやアフターストーリーがゲーム内に一切ありません。
こんな激動の果てに二人はどうなったの!?と気になるのですが、残念ながらゲーム内で語られることはありません。

調べてみたところ、ステラワースの店舗別特典であるステラセット特典小冊子にしかアフターストーリーは載ってなさそうです。特装版のAfterという冊子はどうやらアフターストーリーではないショートストーリーが載っているみたいです。
くっついたキャラクターのカップリングのその後が気になる!という方は最初から購入する際にはステラワース特装版を購入することをオススメします。

ステラワース

まとめ

ジャックジャンヌは
・友情・努力・勝利!のアツくなれるシナリオ
・「演技」を表現するために力が入れられたミニゲーム
・ただし周回が大変

関連商品

余談。

女の子が正体を隠しながら男子学校で生活!の乙女ゲームのご紹介。
その名も「喧嘩番長乙女」

こちらのゲームは「生き別れの双子の兄弟のかわりにヤンキーだらけの学校に入学し、学校一の番長になる」というなんともぶっとんだストーリーの乙女ゲー。女の子だけどめちゃ強い脳筋主人公と周りのキャラクターとのやり取りが面白く、プレイしてると明るい気持ちになれます。

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